「フジマリモ」
珍しい低緯度分布

 山中湖で1956(昭和31)年に発見され、阿寒湖産のマリモの変種として「フジマリモ」と命名された。79年、河口湖でも鵜(う)の島に打ち上げられているのが見つかるなど存在が指摘された。その後の調査で鵜の島周辺や産屋ケ崎の岬、足和田村の奥河口湖などで分布が確認された。マリモは通常、日本では北海道のような高緯度の湖に分布するが、河口湖などのような低緯度で分布するのが確認されたのは世界的にも珍しい。83年に県の天然記念物に指定されたがその後、西湖でも分布が確認されたため93年、山中、河口、西の三湖のフジマリモとしてあらため県の天然記念物に指定された。


河口湖美術館(河口3170)
足立源一郎の洋画、岡田紅陽の写真、和田英作の油彩画、渥美芙峰の日本画など富士山を題材にした作品や富士山にゆかりのある作家らの作品を所蔵している。ほかに企画展も随時開催している。※73・2829。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

久保田一竹美術館(河口2255)
室町時代の染め物「辻が花」を独自の研究によって「一竹辻が花」として現代によみがえらせた染織工芸家、久保田一竹さんの記念館として94年にオープン。ピラミッド型の本館には久保田さんのライフワークである連作「光響」をはじめ、富士をテーマにした作品が並ぶ。97年に完成した新館には久保田さんが長年にわたって収集してきた、「蜻蛉(とんぼ)玉」(色模様を施したガラス玉)やガラス工芸品などを展示している。※76・8811。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

河口浅間神社・稚児の舞(河口1)
神社の創建は865(貞観7)年。稚児の舞は毎年4月25日の例大祭、7月28日の太々御神楽祭の際に河口浅間神社に奉納される伝統芸能で、長年その形を変えることなく引き継がれているという。氏子の中から選ばれた7―11歳前後の童女が舞を披露。4月には御幣の舞、扇の舞、剣の舞、7月にはこれに八方の舞、宮めぐりの舞を加えた5種類の舞を奉納する。県無形文化財に指定されている。また、神社境内の七本杉は巨樹が1カ所に集中する珍しいケースとして58(昭和33)年、県が天然記念物に指定している。
(マップ:河口湖町(河口,大石)) ※写真はこちらです

天下茶屋、太宰治碑(河口2739)
現在の茶屋は83(昭和58)年に開店した。作家太宰治が38(昭和13)年9月から2カ月ほど滞在。そのころの体験を基にして「富嶽百景」を著し、その後も時折訪れたという。建物2階の富士山、河口湖を一望できる6畳間は記念館として、机や火鉢を置き、太宰が滞在した部屋を再現している。4月から翌年正月までは飲食もできる茶屋として営業している。約50b離れた場所には富嶽百景の一節「富士には月見草がよく似合ふ」を刻んだ碑が建つ。毎年、太宰の命日である「桜桃忌」(6月19日)に最も近い日曜日には、山梨桜桃忌が開かれ太宰ファンが訪れる。※76・6659。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

大石紬(つむぎ)
伝統工芸館(大石267)大石紬は江戸時代から河口湖北岸の大石地区に伝わる手織紬で、その技法は地元の山畑で栽培した桑で蚕を育て、繭から糸をつくり、織り上げるというもの。館内では大石紬で使う織り機や織物を展示。織り機を使った大石紬の実演も行われている。ハーブ染め教室や手織教室も開かれている。※76・7901。
(マップ:河口湖町(河口,大石))


北富士農協河口湖物産館(河口3131)
トウモロコシ、キャベツ、ハーブ製品、みそなど周辺の高原野菜や物産のほか、勝沼のブドウ、一宮、御坂の桃、富士山ろくなどの天然水、地酒、ワインなど県内各地の特産品を販売。釣り具や、自転車、グラウンドゴルフ用品も貸し出している。※76・8300。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

河口湖自然生活館(大石2585)
ラベンダー畑が広がる大石公園内に96年オープン。調理場を備えた体験室ではブルーベリーのジャム作りを体験できる。館内ではブルーベリーの苗木やブルーベリーアイスクリームなどブルーベリー商品を販売。大石地区内のブルーベリー園では摘み取りも楽しめる。※76・8230。
(マップ:河口湖町(河口,大石))


河口湖 
標高約833m、水深は最大で14・6m、面積は5・7平方k、周囲は20・94k。富士五湖の中では山中湖に次いで2番目の大きさ。標高は最も低い。湖の東岸から南岸にかけてはホテルや旅館などの宿泊施設が立ち並び、北部から西部の奥河口湖にわたってはペンションやキャンプ場などが点在する。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

フィッシング 
河口湖漁協などが「ゲームフィッシングのメッカ」としてPR。ブラックバスのルアー釣り、ニジマスのフライフィッシングが人気で、北岸など4カ所にはフライ専用エリアを設けている。冬はボートでのワカサギ釣りも復活=B夏を中心にコイやフナ釣りも楽しめる。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

河口湖円形ホール(河口3030-1)
12角形の外観を持つ高さ10mの2階建てで、1階ホールは吹き抜け。米松を使った室内は天井がアーチ型に組み合わされているのが特徴。ピアノの名器といわれる「ベーゼンドルファー」を置き、室内コンサートやピアノ発表会に利用されている。収容人員は100人。
(マップ:河口湖町(河口,大石)) ※写真はこちらです

富士お猿の里・河口湖猿まわし劇場(河口2719-8)
「周防(すおう)猿まわしの会」による全天候型の猿まわし専用劇場で、収容人員は655人。会に所属する調教師と猿が「前座」と「真打ち」に分かれて演技を披露する。1回の公演は約40分で、平日は1日6回、土、日曜、祝祭日は同7回行われる。※76・8855。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

野天風呂「天水」(河口2217-1)
94年7月、湖周辺で初めてゆう出した温泉。男湯女湯に3カ所ずつの露天ぶろを備えているほか、打たせ湯、気泡湯、寝湯などがある。泉質はカルシウム、ナトリウム、硫酸塩、塩化物温泉。効能は神経痛、動脈硬化症、切り傷、やけど、慢性皮膚炎など。付近のホテル1軒にも湯を供給している。※76・8826。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

麗峰の湯(河口2720-2)
96年7月に湧出した町内では3カ所目の源泉。泉質はカルシウム、ナトリウム、硫酸塩温泉で、効能は「天水」と同じ。温泉はタンクローリーで地域住民に宅配するほか、源泉近くに露天ぶろを設置し住民に開放する。
(マップ:河口湖町(河口,大石))

河口湖野猿公園(河口1317)
標高956mの山頂で暮らすニホンザル約300匹の生態を目の前で観察することができる。来園者はえさを与えることも可能。約150匹のリス園やウサギ園では、直接小動物と触れ合うこともできる。園内にはパターゴルフ場もある。※76・7111。
(マップ:河口湖町(河口,大石))


河口湖プチペンション村(大石)
北岸から山側に向かったカラマツ林の中にある、ペンションだけが集まるエリア。ペンションは約20年前に相次いでオープンし現在、27軒が営業している。首都圏からの観光客のほか、最近では家族連れ、修学旅行生などの宿泊も増えているという。
(マップ:河口湖町(河口,大石))