「勝山村景観形成計画」
100年後見据え美しい湖畔の村を

 富士山や河口湖にマッチした景観づくりをと、1992年策定。民家の屋根を焦げ茶、壁をベージュ色に統一し、イチイの生け垣を推奨することで村が住民に補助金を交付して街並みづくりを進めている。100年後までを見据えた計画で、将来的には電柱の地中化や自動車の乗り入れ禁止区域の設定などを計画している。住民サイドでも地区ごとに景観形成住民協定を村と結び生活道路の整備や街路樹の植栽などの景観づくりに取り組んでいる。


田中冬二詩碑(3821-2)
村ゆかりの詩人田中冬二(1894-1980年)にちなんで村が96年に建立した。冬二が43(昭和18)年に勝山を訪れたときの作品「朝の食卓に近い 窓いっぱいに富士 目近く見る 富士は意外に小さい スープに浮かんだ その富士を スプーンに掬(すく)ふ」を刻んでいる。詩碑は山の形をした高さ約1mの下石に、皿形の高さ約60cmの上石を積み上げてあり、上石はスープに浮かんだ逆さ富士をイメージしている。書は冬二と親交があった書家の藤森雨迹さんが書いた。
(マップ:勝山村)

谷崎潤一郎文学碑(3810-4)
河口湖に滞在して「細雪」を執筆した谷崎潤一郎(1886-1965年)にちなんで村が96年に建立した。代表作「細雪」の一節「何處(どこ)か日本の國(くに)でない遠い所へ来たやうな気がしたが―中略―炭酸水を喫するやうな心持であたりの空氣(き)を胸一杯吸った」が谷崎の直筆通り刻まれている。碑は寄ケ崎の先端に建てられ、高さが台座を含めて1・6m、横1・8m。本を開いた形のデザインとなっている。
(マップ:勝山村)

富士勝山スズ竹伝統工芸センター(1006)
伝統産業の「甲州郡内ザル」の保存のために79(昭和54)年から運営してきた甲州郡内ザル学校を97年、名称変更した。甲州ザルは富士北ろくに自生するスズ竹を素材にしている。ザル学校はザルを作っている高齢者らが村老人福祉センターで酒ザルや五升ザルなどを作り、製作風景などを公開していたが、工芸センターとなってからは花カゴやミニサイズのショイカゴなどの生産に力を入れ、ザルを編み上げる技術を生かした工芸品の開発、販売などに取り組んでいる。
(マップ:勝山村)

富士御室浅間神社(3751の1)
祭神は木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)。本宮は富士山吉田口登山道2合目の勝山村飛び地に、里宮が勝山村の河口湖畔にある。本宮の創建は699(文武3)年で、富士山周辺では最も古い神社と伝えられる。武田家の祈願所でもあり武田家3代の関係文書も多く残されている。本殿は桃山時代の特徴を残す数少ない建造物として重文に指定されている。
(マップ:勝山村)

妙本寺(609)
1261(弘長元)年の建立。日蓮上人の直弟子、日法上人の自筆の「板まんだら」が保存されている。
(マップ:勝山村)

八王子神社(938)
1186(文治2)年の建立。本殿には須佐之男命(すさのおのみこと)と5男3女神の八王子を祭っている。
(マップ:勝山村)

勝山村歴史民俗資料館(3751の1)
1977(昭和52)年の開館。1階には明治時代から昭和初期にかけての機織り器具や農機具、生活用品などを展示、2階には武田3代を中心とした古文書を展示している。
(マップ:勝山村)

勝山記 
富士御室浅間神社伝の古記録で、戦国時代の甲斐や周辺隣国の状況を知る上での貴重な史料。全1巻で564-1559年の約1千年間における富士北ろくの農民の暮らしや戦国大名の外交、雪代や地震、火山などの気象現象などについて記載がある。県文化財。
(マップ:勝山村)

武田信虎棟別免許判物 
1529(享禄2)年の書状で、「勝山」という漢字が書かれた現存する最古のもの。県文化財。
(マップ:勝山村)

安産祈願状 
武田信玄が北条氏政に嫁いだ長女黄梅院のために、富士御室浅間神社に奉納した安産祈願文で、2通ある。県文化財。
(マップ:勝山村)


勝山漁業生産組合 
魚の養殖を通じ観光食材の産地化を進めるために発足した。漁業組合と異なる形で漁業生産組合を発足させたのは県内では初めて。コイやフナ、ブラックバス、ナマズなどの食材になりうる魚の養殖を積極的に進め、河口湖を魚類食材の産地にしていくことが狙いで、まずはコイ、ナマズの養殖、販売を開始する。今夏中にも湖畔に販売所兼事務所を開設し食材となる生魚や魚を使った料理を提供していく。
(マップ:勝山村)


甲斐の勝山やぶさめ祭り 
武田流流鏑馬(やぶさめ)と言い、平安時代後期の後三年の役(1083-87年)の際、凱旋(がいせん)した、甲斐源氏の遠い祖先である新羅三郎義光が富士御室浅間神社で戦勝祝いに行ったのが始まりと伝えられる。地元で1980(昭和55)年、84年ぶりに復活した。神事は出陣式からかぶら矢奉献などの儀式を経て騎射へと移る。騎射はシッコゴ広場に設けられた長さ約170mの馬場で行われ、武者姿の射手が疾走する馬にまたがって的を狙う。祭りでは「河口湖ドリームフィッシングinKATUYAMA」「かつやまの四季写真コンクール表彰式・作品展」などのイベントも開かれる。
(マップ:勝山村) ※写真はこちらです

河口湖バスの祭典 
毎年10月、小海公園をメーン会場に開かれ、今年で4回を数える。コピーライターの糸井重里さんが第1回大会の実行委員長を務めた。日本一のバスプロを決めるトーナメント「ジャパンバススーパークラシック」の決勝を中心に、自由参加で釣り上げたバスの重さを競う、日本最大規模のおか釣りトーナメント「勝山村大きな大きなバス釣り大会」や景品が当たる抽選会、歌謡ショーなどが繰り広げられる。
(マップ:勝山村)

河口湖西湖・勝山マラソン 
毎年10月第3日曜日に開く。勝山中をスタートし西湖畔を周回、河口湖南岸のシッコゴ公園にゴールする3、10、20kのコースで、年齢、性別ごとに9種目に分かれて健脚を競う。
(マップ:勝山村)

富士ビューホテルのしだれ桜 
ホテルの庭にしだれ桜の大木約20本とそれを囲むようにして吉野桜、富士桜が約100本茂り、4月中旬は富士山を背景にしたしだれ桜を写真に収めようとするカメラマンでにぎわう。
(マップ:勝山村)

小海公園 
河口湖に面した芝生広場からなる総面積1・3haの親水公園。水辺には御影石を敷き詰めた全長1・6kの遊歩道が整備されている。遊歩道の途中には谷崎潤一郎文学碑、田中冬二詩碑が並ぶ。
(マップ:勝山村)

道の駅かつやま 
小海公園と道路を挟んで東側に建設が進んでおり、駅舎や駐車場の一部が27日から供用開始となる。駅舎は木造一部2階建てで、御坂山系や河口湖を望める展望台がある。休憩室では勝山村をはじめとする富士北ろく地域の観光案内や交通情報をドライバーに提供する。
(マップ:勝山村)

水琴庵 
入り口に水琴窟(くつ)を設置したシッコゴ公園の公衆トイレ。水琴窟は水がめを地中に伏せて空洞をつくり、そこにしたたり落ちる水滴が反響して琴の音色のように聞こえるもので、備え付けの竹筒に耳を近づけるとその音を楽しむことができる。
(マップ:勝山村)

甲斐の勝山 
富士山流鏑馬太鼓保存会 80年にやぶさめ祭りが復活したのを機に結成した。メンバーは14人。結成時に流鏑馬の神事をイメージした「素馳 小湖(こうみ)秋陽」「序の太鼓 古武士」「破の太鼓 奇襲朝懸」「止めの太鼓 軍鼓凱陣」の4楽章からなる組曲を完成させた。作曲は太鼓奏者天野宣さん。県内だけでなく県外のイベントでも見事なばちさばきを披露している。
(マップ:勝山村)