「レトロバス」
観光施設8ヵ所を周遊

 湖畔の観光施設間を結ぶバスを走らせたいという河口湖町の要請を受け、富士急都留中央バスが95年から運行を開始。富士急行河口湖駅を発着駅に、河口湖ハーブ館や久保田一竹美術館、大石紬伝統工芸館などの湖畔の町営、民営の観光施設8カ所を周遊している。フロント部分をボンネット型にしたレトロ調デザインの黄色のバスで定員は26人。2台で1日10回運行しているが、乗客の8―9割は観光客が占めるという。
※写真はこちらです


産屋ケ崎・文学の碑群(河口、浅川)
河口湖出身の作家中村星湖、写真家岡田紅陽、県出身の日本画家望月春江、俳人松尾芭蕉などの文学碑、句碑などが並ぶ。星湖の碑は黒御影石の石板に小説「少年行」の最初の一節「熔岩(ラバ)のくずれの富士の裾は、じつに、広漠たる眺めである 星湖」と刻まれている。また、芭蕉の句碑には「雲霧の暫時百景をつくしけり」の句が彫られている。紅陽の碑は富士山を撮り続けた紅陽の功績をたたえるブロンズ像を組み込んだ碑。春江の碑は筆塚として「筆」の文字が刻まれており、画家や書家らが使い古された筆を供養している。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

太宰治碑(船津)
太宰治の没後50年を記念し河口湖町が天上山に建立、97年6月に除幕した。天上山が太宰の短編集の中でも最高傑作と評される「お伽草子」の一編「カチカチ山」のモデルになったことにちなんで建てられた。安山岩でできた碑には「カチカチ山」に登場するタヌキのセリフ「惚(ほ)れたが悪いか」が直筆の文字を一つひとつ集めて刻まれ、礎石には太宰の生家である「斜陽館」のレンガと太宰が幼少のころ遊んだ金木町の芦野公園の石を使った。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))


嘯(うそぶき)治水トンネル(浅川)
過去、何度にもわたって周辺住民を悩ませた河口湖の増水被害を食い止めるため県が建設、93年7月に供用開始した。最大放水能力は毎秒22・21t。全長は河口湖の東岸の取水口から富士吉田市との境のうそぶき山の地下をトンネルで抜ける約1・5kで、トンネルは半径2・1mの馬てい型。放水路の完成後は河口湖、西湖とも増水による大きな被害には見舞われていない。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

河口湖大橋(河口湖)
河口湖東部の産屋ケ崎から南岸の梨宮公園にかけて南北に架かる。長さ約500m。国道137号の渋滞解消を目的に県道河口湖富士線の有料区間として71(昭和46)年の完成。通行料金は普通車が200円、普通トラックなどは320円、大型バスなどが730円、軽乗用車が150円となっている。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

富士観光開発(船津3633-1)(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))


河口湖ハーブフェスティバル(船津、八木崎公園など)
6月下旬から7月上旬、湖南岸の八木崎公園をメーン会場、北岸の大石公園をサブ会場に繰り広げる。各会場では一面に広がるラベンダーが楽しめるほか、ラベンダーの鉢植えやティー、アイスクリームなどのハーブグッズを販売するブースが出店。期間中はモデル撮影会や一般公募によるラベンダーウエディング、富士山河口湖山開き神事、山開き花火大会などさまざまなイベントを行う。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川)) ※写真はこちらです

湖上祭(河口湖上)
毎年8月1日の山中湖報湖祭を皮切りに富士五湖の各湖で5日連続で繰り広げられる祭りの最後を締めくくる形で5日に開かれる。4日の前夜祭と合わせ1万発もの打ち上げ花火が湖面に色鮮やかに映し出される。水中花火や仕掛け花火、手筒花火、「ナイアガラの滝」など多彩な種類の花火が披露される。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

河口湖マラソン(河口湖周辺)
過去22回を数える国内最大規模の市民マラソン。前回は全国47都道府県、海外8カ国から1万265人が出場した。コースは富士レークホテル前をスタートし、湖畔を周回する42・195kで、毎年11月最終日曜日開催。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

河口湖ハーブ館、香水の舎(船津6713-18)
90年オープン。ハーブの苗、ハーブティー、ドライフラワー、ラベンダーアイスクリームなどハーブにちなんだグッズ類を多数販売。館内の「カルチャースタジオ」では押し花やアレンジフラワーの創作も体験できる教室を開いている。香水の舎(いえ)は97年にハーブ館に隣接して登場。世界各国の香水約100種類を販売しているほか、アロマセラピーのアドバイスも行っている。※0555・72・3082。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

河口湖ミューズ館―与勇輝館―(小立923)
人形作家の与勇輝さんの創作人形を常設展示する施設として93年に開館。河口湖美術館の分館という位置づけ。ミューズはギリシヤ神話の中で芸術をつかさどる女神。布を素材にした与さんの作品は「布の彫刻」とも呼ばれ、人間の温かみを感じさせる。扱う題材も現実味あふれる現代人から、妖精(ようせい)などファンタジーの世界まで幅広い。常設展のほか、随時企画展も開催。※72・5258。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

霊水の湯(浅川)
95年9月、町営としては初めて湖東岸にゆう出した温泉の源泉。町がホテル、旅館など11軒と配湯契約を結び、パイプラインで配湯する方式。泉質はカルシウム、ナトリウム、硫酸塩、塩化物温泉。効能は神経痛、筋肉痛、関節痛、動脈硬化症、やけどなど。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

芙蓉の湯(船津)
町営で2カ所目、民間を含めると町内4カ所目の源泉として96年9月にゆう出。泉質、効能は霊水と同様。周辺のホテルなど30軒と配湯契約を結ぶ。町は船津の温泉掘削成功後、天水を除く3カ所の源泉名を一般から公募して決定、「河口湖温泉郷」としてPRしている。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

富士河口湖観光総合案内所(富士急行河口湖駅前)
4月にオープン。1階には河口湖商工会がインターネットを利用したタッチパネル式の情報発信機を設置し、宿泊施設や飲食店、レジャー施設の情報をリアルタイムで調べることができる。休憩室や案内窓口となる事務室、公衆トイレなどを備えている。外観は西洋風で屋根に時計台を設置、河口湖ミューズ館に展示されている与勇輝さんの妖精の人形のレプリカをシンボルとした時計台を設置している。※72・6700。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))

河口湖天上山ロープウエイ(浅川)
湖畔から天上山富士見台までの約460mを3分で結ぶ。富士急行運営。標高差は219m。定員36人で、10分間隔に1日平均60回運転しており、1日の平均利用者数は約450人。終点の天上山では富士山周辺を展望できる。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))


河口湖町観光連盟(船津890、同町役場内)
船津、小立、河口、大石の各観光協会の会員など、町内(一部町外を含む)のホテル、旅館、見学施設などが加盟している。ホテルは26、旅館37、民宿87、ロッジ32、ペンション29、貸別荘9、山小屋2軒とキャンプ場6カ所などからなる。※72・3168。
(マップ:河口湖町(船津,小立,浅川))